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立ち呑み日記・Mr.ロンリー [おとしごろ]

13歳のムスメが、「ミスターロンリー」を聞いている。

ホラ、「ジェットストリーム」のテーマ曲です。

あら懐かしいワ、と、身を乗り出したいところですが、ムスメがかぶりついているのは日本人のオカーサン(ワタシです)が知っているのとはずいぶん違います。

♪オラは死んじまっただー、
というあれみたいに、しょっぱながカン高い早回し風になっている。

「これ、ギャグの曲かなにか?」
と、聞いてみれば、ムスメは反抗期丸出しに、
「アコンの曲だけど、オカーサンみたいなとしよりは知らなくて当然」

としよりとはなによッ、
と、いきりたちそうになりましたが、アコンなるものを知らないのは確か。

検索したらたちまちに氷解しました。アメリカで大活躍するセネガル出身のミュージシャンにして音楽プロデューサーです。

「『エイコン』、が、正しい発音なのヨ」
と、アコンとフランス語発音丸出しのムスメのハナをあかしてやろうかとも思いましたが、まあやめときました。

デヴィッド・ボウイーだってフランスではダヴィッド・ボウイーですしね。

「ミスターロンリー」を基盤にしたアコンもといエイコンの「ロンリー」は、2005年、全英チャートで1位になったほど。

アフリカ系アメリカ人らしい感じで孤独を語りあげていきます・・

・・この、今風バージョンを聞いているうちに、懐かしのイージーリスニングのほうも久しぶりに聞きたいなあ、と、矢も楯もたまらなくなって来ました。

そこでユーチューブを開くと、たちどころに見つかります。

遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、
という城達也の名ナレーション、いつ聞いても胸に沁みますねェ・・

はるか雲海の上を音もなく流れる気流は・・
とこう聞き続けているとしかし、条件反射的に意識がふっととびそうになるんですね。

勉強してるフリして午前0時まで起きていて、階下で寝ている親にバレないようヘッドフォンで聞きながら、眠気と格闘したもンでした。

だったらちゃんと布団に入ってさっさと寝たらよさそうなものなんですが、分かっちゃいるけどやめられないとはこのこと。

「ジェットストリーム」聞きたさに、といいますか、「ジェットストリーム」の城達也のナレーション聞きたさに、毎晩がんばるわけです。

本当に雲海の上を飛んでいるような気持ちになりました。ただ、どこへ向かって飛ぶものかは想像もつかない。あのころ、パリといったら十代のワタシには縁もゆかりもない遠―いところだった。

「ジェットストリーム」は今や放送50周年を間近にしたFMの最長寿番組なんですってネ。

現在の機長(パーソナリティー)は、俳優の大沢たかおだそうです。ユーチューブで聞いてみると、甘く優しい声で、これもまた素敵。

直行便でほんの12時間の一時帰国が、まぶたに浮かんでまいります・・

そう、まぶたに浮かんで
「まいります」
って、言うんですヨ。

この、最近あんまり耳にしない「まいります」が昭和時代風で、大沢バージョンでもまた、当時の、外国旅行に憧れた気持ちがよみがえってまいります。


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写真の腕が悪いせいで木があんがい高く見えますが、けっこう低い位置に「巣」ができているんですヨ、青少年がちょこっとよじのぼれば手が届くくらい。

前菜は、すいとん入り長ネギと玉ネギの和風だしスープ
主菜は、コルドンブルー(七面鳥ささ身のハムチーズはさみ揚げ)、レンズ豆のトマト煮込み、ブロッコリー塩茹で

立ち呑み日記・BCR再結成 [おとしごろ]

ベイシティローラーズが再結成し、この年末に英国のグラスゴーでコンサートをする、という記事を見つけました。

そういう音楽ユニットが大昔にあったの? 
という声がお若い方々から聞こえてきたようですが、あったなんてもンじゃなく、たいへんな人気でした。ちなみに音楽ユニットでなく「バンド」と呼んでました。スコットランド・エジンバラ発のアイドルグループで、民族柄タータンチェックがトレードマークです。

「追っかけ」「グルーピー」という言葉はこのときに生まれたはずです。

学生時代の友人ユカちゃんがまさに追っかけで、東京公演ではメンバーが滞在するホテルに自分たちも一室とって大騒ぎしたほど。

その仲間うちの一名にいたっては正真正銘グルーピーで、つまりお目当てのメンバーと「Cまで」いっちゃったそう(当然ながらその首尾を後でファン仲間に得々と発表する)。

しかしまあ、ふつうの熱烈ファンはユカちゃんのようにタータンチェックをまとい、LPを擦り切れるまで聞き、コンサートで絶叫し、空港に出迎えに行くのが王道だったのではないでしようか。

ユカちゃんは中学のころ放送委員に立候補して、お昼休みに音楽室でレコードコンサートを開いたりしたそうです。

かわいいもンですよネ。

こういう熱心なファンは何十年たっても熱心で、日本で同窓会コンサートがたびたび開かれてきたようです。

今回の再結成は、レスリー、ウッディ、アランの三名で、ギターのエリックも加わるかもしれない、とのこと。アランは早くに脱退し、その後釜にイアン、次いでパットがメンバーとなりました。

ワタシなどユカちゃんと二人で大学の卒業旅行にトーマスクック時刻表をバックパックに入れてヨーロッパ一周したんですが、このときエジンバラでなんとレスリーとパットに出会ってるんですヨ。

そのころもうベイシティローラーズは解散し表舞台からすっかり消えていましたが、ファンってすごいですネ、どのあたりに住んでいるという情報をユカちゃんはファン仲間から得ていたんですね。

今ならストーカーまがいですが、住所をたよりに行ってみたら、ひゃー、向こうからパッドとレスリーが連れ立って歩いて来る。

二人は新しいバンドを結成していたんです。

「ぜひ、練習スタジオにいらっしゃい」
と、お声をかけていただき、のこのこついて行きました。

若いムスメが無防備はなはだしい、と、大人になった今では思います。

とはいえ彼らはとても紳士で、日本の女性ファンは猥雑な経験をするためにやって来るのではないと他のメンバーに熱をこめて語り、ワタシたちに新しい音楽を聞かせてくれました。

レスリーの奥様は日本人とのことでした。

今回のこの記事に写っているお三方はメタボな好々爺で、一市民として着実な生活をなしておられるのが伝わって来ます。

あのころ小中学生だったワタシらは女子大生ブームを経てバブルを謳歌し、それからは息つく暇なく仕事や家事や育児や介護に奔走しているわけですが、かつてのアイドルにもいろいろあったのだろうなあと、写真を見れば見るほどしみじみしてきちゃいます。


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このあと雲がぐんぐん広がりました。

前菜は、ニンジン千切りサラダ
主菜は、仔羊あばら肉ソテー、にんにく風味じゃがいもソテー、いんげん塩屋で、グリーンサラダ


立ち呑み日記・どっちが好き [おとしごろ]

ヴァイキングとサムライではどっちが強い?」
と、晩ごはんの時、10歳のムスコが言い出しました。

ヴァイキングは北欧の海賊、
サムライは言わずと知れた日本の武士。

どっち? と聞かれたって判断の基準がまるでないじゃないの。

村上水軍、って、そういやいたナ、と、日本人のオカーサン(ワタシです)は大河ドラマあたりを思い出しました。

瀬戸内の村上水軍と北欧のヴァイキングが合戦したらどっちに軍配が上がるんでしょうか。

ムスコによると、キリスト教が席巻していた中世のヨーロッパ、ヴァイキングたちは自分らの習慣ではないキリスト教の祝祭日を熟知し、人々が祭礼に沸いているところを狙い打ちして一網打尽に略奪を繰り返したスゴ腕、なんだそうな。

にしても、ムスコったらなんでまたそんなこと知ってるんだか。

「エヘヘ」
と、あいまいに笑う当の本人。

サムライといえば腰にカタナと広く知られているが、ナギナタなる武器もまた使いこなしていた(ムスコ談)。

ナギナタというのは野球のバットの先に刃がつき、サムライの中でも寺の護衛専門が使っていた武器で、刃で切りつけ、ひっくり返してバットで殴ったりもする(ムスコ談続く)。

武蔵坊弁慶のように薙刀(なぎなた)使いの僧兵はまあ確かにいたでしょうが、野球バットというのはどうでしょうか。

ムスコによると、ヴァイキングとサムライが一対一で戦ったあかつきには、カタナとナギナタ両武器使いからサムライがみごと勝利をおさめることになるんだそうです。

「ただしサムライには弱点がある」
と、ムスコ。
「サムライになるにはサムライの子に生まれないとならない」

かりにここに武器づかいが天才的なフランス人少年がいたとして、この子はサムライにはなれないわけですね。

実力あるものを外からとりこめないとは、
「サムライ軍勢は先細って終わるよ」

そりゃマ、言われてみりゃそうだ・・

・・と、うなずきかけてわれに返りましたが、武士の時代といったらはるか昔、今の日本に当てはまる状況ではありません。

「じゃ、ニンジャと古代ギリシャの重装歩兵とではどっちが強い?」

ギリシャの真っ青な空と海と真っ白な家並みのなかに身を置くハメになった黒ずくめの忍者、とこう想像するだに、忍者がかわいそうになってきました。

空気の乾燥した地中海式気候のなか、オリーブオイルやら羊乳チーズやら口に合わないものばッかりが兵糧という厳しい境遇で、背中に背負った刀を、手裏剣を、すいとんの術を、繰り出さないとならない。

まして相手は鉄製の鎧兜に盾で身を護(まも)っているんです。知恵や俊敏さだけではどうにもならないのではないでしようか。

「その通り、ニンジャが負けるんだよ」

だからそういうお話をどこかで見たの? と、問えばまたしても、
「エヘヘ」

後でこっそり検索してみたら、氷解しました。

「デッドリスト戦士」という、Youtubeで見られるアメリカの番組で、歴史上のあり得ない二者が対決します。

なかなかに暴力的、なるほどムスコがこれ見てると知れたら叱られるだろうと口をにごしたのもわかります。

男子というのは実にまったく、こういうのに目がないですナ。


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欄干にくくりつける錠前は「そろそろ流行の終焉」といわれながらずうっとこれです。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、仔羊腿肉ソテー、クスクスでハヤシライス、いんげん塩茹で


立ち呑み日記・友だちと映画 [おとしごろ]

「映画は、友だちと行きたい」
と、12歳のムスメ。

ただ今学期休み真っ最中で、ワルガキ二匹連れて映画にでも行きましょうか、と、提案したらこのひと言です。

どうぞお行きなさいナ、そしたらこっちは二人で行くわネ、と、10歳のムスコを見やったところで
「ダメッ、来ないで」
と、目を剥くムスメ。「ついて来ないでッ」

それは心配に及ばぬこと。ムスメが観たいのは「キングスマン」で、ムスコは「スポンジボブ」ですからね。

それにしてもムスメの勢いに押されるうちに初めて友だちと映画を観に行った日のこと、思い出しちゃいました。

みなさんは何をご覧になりました?

ワタシは、14歳で「フィーリングラブ」でした(あれ待てよ『ボーイズ・ボーイズ』だったっけかナ)・・

・・「フィーリングラブ」でハナシをすすめたいと思います。この映画、主題歌のヒットとあいまって大人気でしたよネ。

ワタシの通っていた厳格な女子校ではどういう風の吹き回しか、この映画の
「割引券がありますので希望する生徒は申し出てください」
と、朝礼で生徒会長から校内放送があり、希望者は好きなだけもらえました。

どういう風もこういう風もなく、今思えば都内の中学高校に割引券を大量に配布するという販売促進だったのでありましょう。

販売戦略は大成功、クラスメートと誘い合って封切館の銀座みゆき座へ出かけました。

チケット売り場で割引券を晴れがましく差し出し自由席についてみると、他のクラスメートが7~8人で早々と列をなして座っている。

彼女らは今しがた終わった回を観たところで、
「すごく感動したからこのまま続けてまた観る」
とのことでした。

「フィーリングラブ」は、14歳の少年ディエゴが競泳に目覚めて頭角を表すうちに不治の病に侵されていることがわかり、若くして命の灯を落とすまでの爽やかな青春の日々・・とまあ、いやがおうでもワタシら14歳の心を打つ映画です。

なんといってもディエゴの恋愛模様に陶然となりました。自転車の二人乗りして、大人みたいに田園の別荘に二人だけで泊まって「C」までいっちゃう。

「ワタシたちと同じ14歳なのにねー」
「カルロ・ルーポってけっこう毛深いのねー」
と、エンドマークが出るや口々に言い合いました。

カルロ・ルーポはディエゴ役の若手俳優で、黒髪に眉が太くて濃い甘い顔立ち、クラスメートの大半がすかさずファンになりました。

うっとりしながら、映画の後は総勢10なん人にもふくれ上がったクラスメートと「シェーキーズ」へ。ピザを口に押し込み盛大にしゃべり、笑い、映画の「C」のシーンについておもに議論を重ねます。

「二千円あれば一日たっぷり遊べるね」
と、その時に一人が言ったのが鮮明な記憶にあるんですが、当時の東京ではうんとたまさかに友だちのお出かけというとだいたいそのくらいの出費だったように思います。

本日、ムスメは10ユーロ札(約1400円)一枚ポケットに突っこんで行き、14歳未満割引きのチケットとポップコーンとコーラも買い、おつりが来たようです。


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2月はキリスト教の行事からパン屋やお菓子屋にクレープが売られるんですが一枚が割り高なのでオカーサン(ワタシなどです)は断じて買いませんけど(家でつくるから)、オトーサンはふらっといっちゃうんですよねえ・・。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、鶏肉とじゃがいも入りオムレツ、いんげん塩茹で



立ち呑み日記・あんたのせい [おとしごろ]

―その抗議はもっともだが、あんたは僕の病気なんだから仕方ないよ」
ピエールが答えながら、セヴリーヌの頭髪(かみのけ)に唇をおし当てた。(『昼顔』(ケッセル著・堀口大學訳・新潮文庫)・・・

・・この本、学生時代に読了したと思いこんでましたが、ワルガキの日本語学校を待つ間にページをめくっていたら、冒頭からわずか数ページのこの箇所で当時読書失速し、つんどくになり果てたことをありありと思い出しました。

先の夏の一時帰国の折に同名の昼ドラが大人気と聞き及んでいたところ、実家の元ワタシの部屋でこの文庫本を発掘したのも何かの縁とスーツケースにつっこんで来たんです。

ケッセル『昼顔』は20世紀前半のフランス文学で、医者を夫に持つ貞淑な妻セヴリーヌが「昼顔」という源氏名を持ち昼下がりの売春宿でめくるめく悦びに身を焦がす・・と、実に刺激的な内容です。

が、二十歳そこそこのワタシはあえなく頓挫。

なぜというに、「あんた」のせいです。ブルジョワ階級のピエールとセヴリーヌ夫妻におよそ似つかわしくない「あんた」にみるみる感情移入できなくなりました。

当時はサガンやボーボワールなどが流行ってましたが、こういうフランスの翻訳小説には、
「あなたのこと、あんたって呼んでいい?」
テナ発言がちょくちょく出てくるので、「あんた」はないでしょうがと鼻白む学生はワタシの周辺でもけっこういたものです。

フランス語の二人称は丁寧語・尊敬語のvousと、タメぐちもしくは見下した言い方のtuがあるところからこうなるんですが。

関西では親しい間柄では気軽に「あんた」と呼びかけると聞きますが。

今インターネットで検索してみるとしかし、
「あんた呼ばわりはうれしくない」
という発言の方が多く見受けられるように思いました。

tuの訳に、学生時代のフランス語文法の先生は「きみ」を推奨なさっておられたものでしたが。

それもまた、どなた様かのブログによると、二人称は時代によって変遷するもので、こんにち「きみ」と呼びかけられると見下されているように感じる、とのこと。

ことに男性から女性では間違いなく嫌われるそうで、このあたり80年代に青春時代をおくったワタシらとは隔たりがあるような気がします。当時の東京の学生の間で「きみ」は男子学生が女子学生に呼びかけるごく普通の二人称でした。

「あんた呼ばわり」「きみ呼ばわり」はでも、歌謡曲となると状況が異なりますね。

♪あんたあの子のなんなのさ、
これなどあなたやおまえでは「感じ」が出ない。

♪あんた・・
と聞こえてくるとワタシなどすぐさま頭の中で、バンダナ巻いた世良公則がとびはねるまでになってます。

ちあきなおみ「ねぇあんた」、千昌夫「あんた」、宮路おさむ「あんたの女」。

「あんた」には昭和の香りがプンプンしてきませんか?

そこいくと「きみ」は平成J-POPです。

Miwa「君に出会えたら」、Flowerpool「君に届け」、Supercell「君の知らない物語」。

そういうわけで昭和の香りも懐かしい『昼顔』ですが、当時の文庫本って活字が小さくて目がシバシバして、読むのになかなか難儀しておりまする(涙)。


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小春日和の続くパリですが秋は確実に深まってますね。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、白身魚のフライ、じゃがいもソテー、いんげん塩茹で


立ち呑み日記・ダブルバインド [おとしごろ]

ニュースを検索していたら、
目黒エンペラーのツイッターが秀逸、
という記事に不意にあたりました。

目黒エンペラーといえば1970、80年代、東京一円に住んでいた子どもなら誰でも知っていたあやしげなお城。お城の中には、回転する円形ベッドなるものがある、なんてことも見たかのように知ってました。

アミューズメントホテルの先駆けだったんですね。

今日では露天ぶろ付きの部屋があったりルームサービスのワインリストが充実していたり、素敵な都会の憩いの場になっているそうです。

で、その憩いの場の営業ご担当者がツイッターをお始めになり、ラブホへの誘い方を指南なさる一連の流れがすばらしい! という記事でした。

どれどれと読んでみるとこれがまあ、目を見張るおもしろさなんです。

発端は、
「何度目のデートで誘えばいいでしょう」
というツイッターに寄せられた質問からでした。

「何度目かというのは重要ではない」旨を、とても丁寧な口調でお述べになります。

その丁寧さは壇蜜さま調とでもいいますか、言葉遣いが的確で、かといって慇懃無礼では決してない、どころか軽妙で根底にいわくいいがたいユーモアが、あるんですヨ。

「デートして、移動の際に『いくよ』と言い、手を差し出して握ってもらえれば第一段階完了となります」

段階は第三段階まであり、握った手をグッと握り返してくれたら(第二段階完了)、そのままいよいよラブホへ誘う。

万が一いやな顔されたら、
「何本気にしてんの?(笑)」
と、からかってごまかすものだそう。口頭で誘うのではなく、手を握り合ったまま導きます。

このとき、ダブルバインドという手法を用いるのがコツだそうです。

ダブルバインドというのは心理学用語で、二つの矛盾した命令に矛盾と分かっているにもかかわらず応(こた)えないとならないという、八方ふさがりの状態。

たとえば部下が、行動する前にまず相談しろと上司から言われているのでそのようにすると「指示待ちばかりで自主性はないのか」と叱られ、では自主的に仕事すると今度は「勝手な行動とるな」と叱られる。

そんなオソロシイ手法がなぜにと思いますが、こう切り出します。

「そこの綺麗なホテルと汚いホテルなら、どっちがいい?」

どうです、唸(うな)らせるではありませんか。質問はホテルに行くか否かではないんですね、どっちにころんでも返事はホテルを肯定します。

「ちなみにですが、このそこの綺麗なホテルというのは当然目黒エンペラーのことでございます」

なんという鮮やかな展開の文章でありましょうか。

自己紹介によると、ご担当者は現在23歳で、文系の学校をお出になられたとのこと。ヘタするとわれわれの息子世代です。

ご担当者の世代はしかし車に興味もなく「草食」で、ラブホにとって良い顧客とは言えないらしいです。ラブホは実のところ凋落の道をすすんでいて、新しい世代は開拓できず、熟年世代が利用の中心層・・

・・ということはワタシら世代が主流みたいなんですが、オトーサンとオカーサンが連れ立って行くにふさわしい段階のふみかたとダブルバインド手法をぜひともご指南いただきたい所存でございます。


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11歳のムスメの毎日の宿題用メモ帳。ここまでページを折る必要あるんでしょうかねえ・・

前菜は、トマトサラダ
主菜は、鯛の塩焼き、蒸しじゃがいも、いんげん塩茹で


立ち呑み日記・交換留学 [おとしごろ]

今回成田行きの飛行機で、日本人の高校生の一団といっしょになりました。

AFS、と、胸に大きく描かれたTシャツからすると、American Firld Serviceという交換留学から帰国する生徒さんたちのもよう。

みなさんも高校生の時、こういう交換留学に行く学友って、学年に一人くらいいませんでしたか。AFSはワタシらの時代から、選抜が厳しく優秀な成績でないと合格しない、と、評判でした。

夏休み前に出立し、ホームステイして現地の高校に一年間通い、留年するかたちで元いた学年に戻る。

ワタシのクラスにも、そうやって前年まで一学年上だった成績優秀の先輩がやってきてともに卒業し、同級生が一人、入れ違いに出立していきました。

それらはみなアメリカ行きだったので、フランス行きがあるとは知りませんでした。パリ住まいとしてはなかなかうれしいことです。

みなさん、一年間過ごした生活道具一式を抱え、大荷物なんてもンじゃありません。

パリ地方はこの日、日陰でも30度という気温でしたが、男子生徒のお一人など襟に毛皮のついたコートを羽織り、太うねのセーターを首に巻いています。

スーツケースに入りきらなかったんだナ。

肩からさげている手荷物には、ひとッつの例外もなくとてつもなく大きなぬいぐるみのマスコットがぶら下がっています。

が、そのぬいぐるみを抱きしめてきゃは♡、という雰囲気はみじんもなく、全員が全員肝が据わっている感じ。異郷にポツンをほうり込まれ、たくましくなられたんですネ。

お世話係のフランス人女性がフランス語で話しかけるのに、ちゃんとフランス語で答えている。たった一年間で、大したものです。

みなさん、フランスの各リセ(高校)に日本人一人というかたちで、通ったそう。

「最初はやばかったよね」「ウン、マジでやばかった」
と、機内で背後の席になった女の子お二人。

フランス語のフの字も習ったことないままいきなり現地校に通い出すんだそうです。

しかしそのお陰でかぜん力がつき、一人でどこへでも旅行できるようになり、フランス人らしく絶対に非を認めない級友と言い合いになっても、言い負かされるだけで終わらないまでになった。

高校生の元気って、すごいものです。

12時間のフライトの間、みなさん一睡もすることなく、ずーーーーーーっと、しゃべってる。

「日本の友だちは今みんなもう大学生だよ」
と、こちらがうとうとしたところへ聞こえて来ました。

「修学旅行に行きそびれちゃったなあ」
「一年間修学旅行だったもんじゃん」

帰国するのはうれしいかそうでないか、というのが、12時間の間の最大のテーマのようでした。
「一番うれしいのはオカーサンに会えること」

その生徒さんのオカーサンになりかわり、うとうとしながらこちらのオカーサン(ワタシです)がニンマリ。

背後の女子生徒さんは、高3のクラスに戻り、フランス語はいったんおいといて理系の受験勉強を始め、歯学部か薬学部を目指すそうです。


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実家で発掘された本にパスモを置いてみました。

前菜は、トマトとブロッコリーのサラダ、もずく酢
主菜は、すき焼き

立ち呑み日記・イカロスの翼 [おとしごろ]

「イカローーースッ!」
と、wiiゲームのアニメ画面といっしょになって8歳のムスコが雄叫びをあげる。

ただ今、「イナズマイレブン」というサッカー漫画のゲーム中ですが、「イカロス」の技(わざ)はみごと決まったらしく、神々しい光とともに、画面の少年の背中に白い翼が生え、ビャーッと飛び上がりました。

よくはわかりませんが、高いところからボールがどうのこうのして、一点入ったもよう。

「イカロス」の技はしかし、いつまでも飛び続けてはいられないんだそうです。なるほど「イカロスの翼」だけあるナ。

ホラ、ギリシャ神話の有名な一節。

イカロス青年とその父が塔に幽閉され、逃げるのに羽毛を集めてロウでつなげ大きな翼をつくった。この羽で塔から飛び立つ計画はみごと成功したが、イカロス青年は父の忠告を忘れ空高くぐんぐん上昇したために、ロウが溶け、大海原に落下してしまった・・

♪むか~しギリシャのイカロスは~・・と、「イカロス」と言われるとワタシなど子どものころNHKみんなのうたで聞いた「勇気ひとつを友として」という歌が、頭の中をぐるぐるするまでになっています。

で、ぐるぐるさせていたら思い出したんですが・・

「『メトロポリタン』に行かない?」
と、語学学校時代の二十代のアタマ、ベルサイユ宮殿の正門の前で、フランス人の青年三人組に声をかけられたんです。

『メトロポリタン』は、パリ郊外にある大箱の気さくなディスコだそう。こちらも日本から遊びに来た友人と三名、人数も釣り合っています。

が、われわれ女子三名はただ今より、ベルサイユ宮の庭園で行われる噴水ショーを見ることになっていた。太陽王ルイ14世が眺めたのと同じ噴水を、美しい照明と音楽とともに鑑賞する人気のイベントです。

そういうわけでナンパには乗れないんですが、そこはほれ、こちらもおとしごろですから、
「どうしよっかなあ・・」
と、開場までの時間つぶしにじらすような真似をしていた。

ワタシに話しかけて来たのは、ソルボンヌ大学でフランス文学を専攻しているという、真面目そうな、地味―な感じの青年。

「やっだ~」と、他の二組は、カタコトの英語でやり合っては笑い声をあげています。

「そうか、きみは日本人でフランス語を勉強しているんだね」
と、ワタシがたどたどしいフランス語で語った内容を青年は復唱しました。

「しかしいずれ本国へ帰る外国人がフランス語を勉強して何になるんだろう」
と、銀縁メガネをおさえながら、青年。

「それってイカロスの翼ではないだろうか」

あのネ、ディスコに誘おうというならもうちょっとやわらかい話題にしたほうがいいわヨ、と、ここだけはどうしたわけか、すらすらすらーッとフランス語が出てきましたね。

彼らもまあ、パリ市内の流行先端ディスコはいかにも敷居が高く、ナンパするにも気が強いフランス女へは及び腰なので、従順に違いない外国人観光客をとベルサイユ宮に立ち寄ったのでありましょう。

♪むか~しギリシャのイカロスは~・・と、このときも彼らと別れるまで、頭の中をぐるぐるしました。


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ムスメのメガネの関係で行った眼科の待合室からパチリ。

前菜は、胡麻油と乾燥エシャロットをふった赤カブサラダ
主菜は、鯖(さば)の蒸し焼き、レンズ豆の煮込み、インゲン塩茹で


立ち呑み日記・クリプレ [おとしごろ]

クリプレ、って、ご存知ですか?

恋人からもらいたいクリプレは何、と、いうような記事で知りました。なになに? と、よく読めば、クリスマスプレゼント、の、いかにも若者らしい短縮語。

ウキウキする気持ち、わかるなあ・・

いえね、まもなく8歳になるムスコおよびその仲良し連の男の子たちが、「アニ」「アニ」って、手慣れた感じにしょっちゅう言うんですヨ。

アニは、英語に直訳するとアニヴァーサリーのアニ、すなわち、「お誕生日」の短縮語。お誕生日になにもらう、お誕生会はどうする、ッテのは、彼ら人生最大の関心事ですからね。

「アニヴェルセール」が正式な、と、いいますか、フランス語で「誕生日」なんですが、心急くあまりそんな長ったらしいこと言ってられないワケです。

ワタシら世代もかつては若い女のコまた男のコで、さまざまな短縮語を、世慣れた風を気取って使いこなして来ました。

クリパ、なんて言いませんでしたか。

クリスマスパーティーのことですが、パーティー券を買って参加するタイプをおもにそう呼んだような気がします。

サークルなど仲間うちで、いつもの居酒屋ではなく、やや気取ったディスコなどを借り切ったクリスマスコンパが、クリコン・・・

・・・と、ふと思い出して検索してみたら、なななんと、われわれが使っていた意味での「クリコン」は、完全なる死語になっていた。

今日、クリコンといったら、クリスマスコンサート、の略。

我が世の華とばかりに、クリパに、クリコンにと浮かれたわけですが、クリスマスのプレゼントをクリプレとこう短縮し得なかったのは、なぜだったんだか。

ユーミンの、山下達郎の歌に感化され、クリスマスはカレシ(カノジョ)と過ごす、という風潮は、ワタシらの時代に出来上がったわけですが。

先の記事の中で、二十代女性がカレシからもらいたいクリプレは、
「サプライズはいらないから事前に聞いて欲しい」
「いっしょに買いに行きたい」

ユーミンを、山下達郎を聞きながらイヴを迎えた恋人たちはしかし、そんなふうには考えなかったのでは、ないでしょうか。

おのおのプレゼントしたいものをプレゼントした、ような気が、しないでもないです。

「はい、プレゼント」
「え、実はボクも」
と、不意をつく感じにプレゼントし合うヨロコビ、みたいなものが、あった(ような気がする)。しかもそのプレゼントは、高価なものよりむしろ、「カワユイ」ものが中心だったようにも思うんですが。

ミツグくんの登場は、あと数年待たないとなりません。

誰それ、という声がお若い方から上がったようですが、バブル期によく言われたミツグくんはカレシではなく、おもに高級ブランド品をホイホイ貢いでくれるだけの男。

別段欲しくなくても買ってくれるので、「あらそう」と気軽にもらっておき、後で質屋に流す(コもいたそうです)。

そのあたりから鑑(かんが)みても、クリプレ世代は、実に堅実ですネ。


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耳が、痛そうです。

前菜は、カボチャのポタージュ
主菜は、鯖(さば)のムニエル、インゲン塩茹で、野菜入り炊き込みご飯

立ち呑み日記・ユーミン [おとしごろ]

「今日はこれで泣きますッ」
「ワタシも」「ボクも」
と、いう書き込みが、フェイスブックを開いたら、ずららららっと並んでました。

これ、とは、『日本の恋と、ユーミンと』という松任谷由実40周記念ベストアルバム。恋愛のテッパン45曲を収録、と、写真のCDの帯に、あります。

友人が、心優しい友からプレゼントされたのだそうで、CDジャケットの写真に続いて、何十人もが「いいね!」を押しています。

「どの曲が誰との思い出、みたいな(笑)」
とは、当の友人の書き込み。

わかるなァ、と、ワタシら世代ならみなさんウンウンなさることでしょう。

友人の友人である同世代の紳士は、
「今からこのCDのなかの『中央フリーウェイ』を懐かしく聞きながら、中央フリーウェイを行くところでーす」

と、ここで、あれ? と、思ったんですが・・

なにもわざわざベストアルバムを買わなくとも、戸棚にあるんじゃないの?

レコードを擦り切れるまで聴く、なんてよく言ったものですが、ワタシら世代は擦り切れる前にカセットテープにダビングしたものを、ウォークマンで、車のおデートで、さんッざんぱら聞いたはずです。おデート以外にも、「合宿」と称する小旅行にサークル仲間たちと車で出かける、なんて時にも。

清里のペンション村、などですね。

競馬場とビール工場が右に左に見えるところで「中央フリーウェイ」をかけ、言葉少なに聞きほれるわけです。

そうやってしょっちゅう聞いたカセットが手元にあるはずだと思うんですが、その後CDは買い直さなかったんでしょうか。

あるいは結婚や引っ越しで整理したのか。

恋愛の時代を過ぎたら、住宅ローンやら学資保険やらリストラの危機やらでユーミンどこじゃなかった、の、かも、しれません。

そこがサザンと違うところなんですよねえ・・

サザンは、結婚や引っ越しでも現役で生き延びた。CDが出ればCDを買い、その昔はホンダプレリュードあたりのコンパクトなクーペを乗り回していたのがワゴン車になった今日でも、カーオーディオに常備してあります。

それどころか、エンジンを入れるやいなや、桑田さんの声が大音量で響き渡るまでになっている。

それを苦々しく思っているオカーサン(ワタシら世代の元女のコです)が少なからずいる、という情報も、耳に入って来ています。

ったくオトーサンってば自分の趣味ばっかりなんだからッ。

桑田さんに罪はないとはよーく判っているものの、サザンが聞こえてくるとムカァーッと腹が立って来る、と、一人ならずから告白されたことさえ、あります。

そこいくとユーミンは久々に二人仲良く車の中で聞けるんじゃ、ないでしょうか。聞きながらおのおの、横にいる相手ではない若き日の恋のことなんか、ほのぼのと思い出す。

人ごみにながされたワタシを遠くで叱ってくれるはずのあなたも、学資保険と住宅ローンかかえてるんだろうなあ・・


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おともだちの田舎の家にご招待をうけ、お泊まりにいくところです。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、ポトフ

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