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立ち呑み日記・マトリョーシカ [赤]

うちでホコリをかぶっているマトリョーシカ人形を、
「担任の先生にプレゼントしてもいい?」
と、10歳のムスメ。

このマトリョーシカ人形は、30年も前にロシア(当時はソ連ですね)に出張で出かけた義兄がおみやげに持ち帰ったものだそうで、本棚の隅っこで「発掘」されました。

ワルガキ二匹も何度かは遊びましたが、わりにすぐさままたホコリをかぶりました。

ムスメがなぜこれを先生にプレゼントしたいかというと国語(フランス語)の授業にすごく役立つからだそうです。

名詞句、と、文法用語で言ったか、ムスメはこれがいまひとつ理解できてなかった。

伝統ある私たちの小学校に在籍する成績優秀なピエールは、うちの隣りに住んでいます。
なんて文が、あったとします(ずいぶんゴタゴタした文だナ)。

主語をなす名詞句を囲みなさい。このなかで文の主語はどれですか。
と、いうような問題が出るわけです。

伝統ある私たちの小学校に在籍する成績優秀なピエール、が、主語をなす名詞句で、主語は、ピエール。

これが、うすぼんやりしか判ってなかったところ、先生がマトリョーシカ人形を次々とり出しながら文の構造を説明していったら、目が覚めたようにぱっと明快になったのだそう。

しかしこのときのマトリョーシカ人形は、ごく簡単な、急ごしらえの小さなものだった。

先生はこの単元を教える時にはいつも5つも6つも入れ子になった本格的なそれを教材に使っていたそうですが、今年度に入って長らくの病欠で代行の先生が来るうちに、だれが場所を動かしたのか、行方知らずになってしまった。

「誰か家に不要のマトリョーシカ人形、ないかしらねえ」
と、先生がポロッとおっしゃったのを小耳にはさみ、ぜひともひと肌脱ぎたいとムスメが名乗り出た、というわけです。

「ぜひ、ぜひ、プレゼントしなさい」
と、オトーサン(ワタシのオットです)。

家にあっても場所ふさぎなだけ。かといって捨てるのも忍びない。マトリョーシカ人形がホコリをかぶっていた場所には、あっという間に古本が五、六冊詰め込まれました。

オカーサン(ワタシです)とて異論はありません。

ふるぼけたマトリョーシカを背の順に並べてぼろ布で晴れがましくフキフキしているムスメを見ていたら、しみじみ思ったんですが・・

入れ子、というものに、ひとは概して大いに魅かれますね。考えてみればうちの鍋も入れ子だった。収納に便利、と、ホクホク買ったんです。

が、長年使ってみると、そんなには便利ともいえないんですね。「中」の鍋の出番が、いまひとつない。

「大」でたいていの料理はでき、ちょっとした分量なら「小」でまかなえる。「中」で足りる分量なら「大」でもダイジョブなので一番外側の「大」をさっととり、わざわざ入れ子をばらしてまでして「中」をとらない。

このあたりに入れ子の欠点があるような気が、しないこともないんですが、入れ子になっているのを見るとやはりつい、身を乗り出しちゃうんですよネ。


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このテの古めかしい店構えの中華、少なくなったような気がします。

前菜は、乾燥エシャロットと胡麻油をふった赤かぶサラダ
主菜は、シポラータ(生)ソーセージのグリル、さいの目じゃがいもオーブン焼き、インゲン塩茹で

立ち呑み日記・赤つながり [赤]

赤道についてしらべてくる、という、ワルガキの宿題を手伝いながら、ふと気づきました。お赤飯、そういや長いこと食べてないナ。

日本に一時帰国した折に、スーパーのおこわコーナーのせいろでふかふか湯気を立てているのは、よく見かけてはいるんですヨ。

が、あるナ、と、思いながら、通り過ぎるのみ。なんとなれば、とりたてて祝うべきことなど、なにもなし。

ワタシが子どもの頃はしかし、しょっちゅうとは言わないまでも、割によく食べたものでした。何かちょっとしたご馳走というと、きまってお赤飯になる。

今生きて入れば百歳をゆうに超える同居の祖母が、なんの寄合だったのか、宴席に出たお赤飯を孫娘(ワタシです)に食べさせようと、懐紙にじか包みしたのを着物の袂(たもと)に入れて持ち帰ってきたことが、ありました。

おにぎりでさえない、米飯の紙じか包みですが、昔のひとはそういうこと、当たり前にしたものみたいです。

子どもらのご馳走の機会といえば、お誕生会とか、遠方から親類の子どもが遊びに来る、とか。たまさかに、おともだちのお誕生会に呼ばれたときにも、お赤飯が出ました。

お赤飯と、太い串に刺したフランクフルト、なんていうのが、ご馳走中のご馳走。

ガブリフランク、という、オバケのQ太郎がテレビCMに出ている太いソーセージが、あのころ大評判だったんですね。

今思えば、これらのご馳走は全体的に赤茶色で、宅配ピザなどと比べると、色味に派手さがひとッつもなかった。

が、お赤飯は、つくるのがなかなかやっかいです・・

・・とこう書きながら気づくというのもあれですが、やっかいもなにもワタシなど、一ッ度もつくったこと、なかった。

ささげ(小豆の小さいの)を水でもどした後火にかけ、頃合いよく煮えたら、ザルに小豆をあけて煮汁は別の鍋に受ける。

その煮汁をお玉で掬(すく)ってはうちわであおぎながらじゃぼんと戻し、また掬(すく)っては、じゃぼん。空気と混ぜて酸化させることで赤い発色がよくなるんだそうです。

この煮汁にもち米をつけて十分吸水させたのち八分通り炊き、よく濡らした蒸し布に豆と合わせてこんもり盛り、蒸し器で蒸す。

ウンそうそう、今日はご馳走というとかっぽうぎのオカーサン(ワタシのオカーサンです)が、台所でそんなふうに濡れた白い布の垂れた鍋がシューシューいっている横で、包丁つかっていたものだった。うちではもち米と普通のお米を混ぜていたようにも思います。

ひとくちにお赤飯と言っても、地方によっていろいろなんですってネ。母の実家のある青森のお赤飯は、関東人の口にはオハギかと思うくらい、甘いです。

北海道では甘納豆が入ると聞きます。


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組み立て式紙工作セットのロシアの田舎家。サンクトペテルスブルグに住んでいる友人がおくってくれました。

前菜は、カボチャのポタージュ
主菜は、七面鳥ささ身のキノコクリームソース、インゲン塩茹で、じゃがいもピューレ


立ち呑み日記・箱入りワイン [赤]

「それ、おいしいんですか」
と、思わず訊いちゃいました。

いつものスーパーで買い物していたら、3リットル箱入りの赤ワインばかり何箱も、カートに入れていたオジサンが、いたんです。

「おいしいですヨ」と、オジサン。「日常呑み用には、コンヴィヴィアル」

コンヴィヴィアル、とは、フランス語で、そこそこ心地いい、てな感じで、値段と質のバランスにうるさいフランス人がこの言葉を使うということは、なかなかどうしてヨロシイということです。

すなわち、最高級のヨロシさではないけれど、そこそこのヨロシさならお墨付きですぞ、というヨロシさ。

「3リットルで6ユーロ(約700円)、安いでしょ」
と、カートから持ち上げて、見せてくれます。

南仏ルシヨンの赤ワインで、しげしげ見るうちに、買わないとソンのような気がしてきました。そこで、しゃがみこんで棚をのぞこうとすると、「もう無いのよ、ボクが全部とっちゃったから」

たしかに棚のそこだけポッカリ穴があいています。仕方なく、隣りの白ワインのほうに手をのばし、えいやっと3リットルを持ち上げました。

「あーそっちはねー、ちょっと高いの」
と、オジサンは、実に残念そうな声を上げます。見れば、こちらは、12ユーロ(約1300円)、先の赤ワインの、二倍のお値段。

「その値段出すんなら、普通のボトル入り白ワインでまあ飲めるのがあるから、パック入りを選ぶ必要、ないんだよねえ・・」

フランス人は、他人事であれ、ソンを見過ごすことができないんですね。なにかしらかなッらず口をはさんで、ソンを阻止しないことには、気がすまない。

ますます、6ユーロのが、欲しくなりました。それを見て取ったオジサンは、店員さんを呼びつけて状況を説明し、すぐさまの商品補給を命じます。

ほいきた、ッてな感じで、ワタシも顔見知っている店員さんが、まるで展開を予想していたかのように、柱の陰から3リットル箱をいくつもいくつもとりだし、ぽっかり空いていた棚が、たちまちに充実。

ワタシもひと箱、我がカートに投下してもらいました。

それから、オジサンと店員さんとで、このスーパーの安い赤ワインでどれがもっともヨロシイか、詮議が始まったので、後学のため、しばし拝聴します。

4ユーロ(約500円)のが「悪くない」、6ユーロ(約700円)のが、「びっくりするほどヨイ」と、いうことで、、お説に従い、4ユーロのもあわせて買ってみることにしました。

さて、箱入りワインは、気さくなパーティーなどで見かけることはあっても、買ったのは初めてです。

箱のキリトリ線に従って指を入れて穴を開け、中から蛇口をひっぱりだして穴にはめる、ト、短い解説を、繰り返し繰り返し読みます。

こういう樽タイプって、パーティーたけなわのヨッパラッたときなど、蛇口設営で失敗してじゃぶじゃぶこぼしちゃうことが、ままあるんです。

シラフだったのが功を奏したか、あるいは、昨今のこのテの蛇口がよくできているからか、こぼすことなく、みごと設営できました。

さっそく一杯呑んでみると、軽やかで、いくらでもクイクイいけそうなお味でした。

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秋ですねえ・・

前菜は、トマトとハムとゆで卵のサラダ
主菜は、牛ランプ肉ステーキ、じゃがいもの肉じゃが風煮つけ、モロッコインゲン塩茹で、グリーンサラダ




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