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立ち呑み日記・極秘サンタ [ワルガキ]

14歳のムスメがムウッとした顔つきで学校から帰って来ました。

ポイとやけっぱち気味にテーブルに投げ出したのを見れば、ムスメの名前が書かれて乱雑に折りたたまれたレポート用紙からはみだす、5フラン(約700円)紙幣。

「プレゼントがこれだってサ」
と、憤懣(ふんまん)やるかたないとはこのこと。

いえね、クラスで「シークレットサンタ」をすることになったらしいんですね。

「シークレットサンタ」はクリスマスのプレゼント交換で、クラス全員からくじで引き、あたった相手にプレゼントします。誰にあげるか秘密にするところから、「シークレット」。

とはいえ、ムスメがもらうのはポールくんからと、ムスメは秘密裡に知ってました。

「あいつに何あげたらいいかな?」
というようにポールくんが男子仲間へ相談を持ちかけたのが漏れ、ムスメ本人の耳に届いたもよう。

ムスメがあげることになったのは、サミュエルくんです。サミュエルくんは『ワンピース』から『進撃の巨人』から最新のマンガは全て読破しているマンガ好きだそうな。

そのマンガ博士を唸(うな)らせるようなマンガをプレゼントしてみたい。

「オカーサン、日本人なんだからフランスの誰も知らないようなやつ、見つけて来てよ」
と、ムスメにおねがいされました。

そんなこと言われてもねえ・・
と、弱りながらとりあえず本屋に向ったんですが、道々、割とすぐに心が決まりましたね。漫画といったら手塚治虫、手塚治虫といったら『ブラックジャック』、ではないでしょうか。

本屋のマンガコーナーで店員さんにたずねると、ありましたありました。

ただし、1996年発行の古本(新刊と古本を並べて売る本屋なんですヨ)、でもそのお蔭で安くつき、一冊の予定が二冊買えました。

ムスメは一冊ずつ丁寧に包み、さらにそれをクリスマスっぽい包装紙で飾った靴の空き箱に入れてりぼんをかけました。

なかなかの豪華版の出来上がりです。

さていよいよシークレットサンタ当日。

サミュエルくんは、ムスメの、いかにも女子からっぽい包み紙に小躍りし、紙をびりびり破いていまだ知らぬ名作マンカに瞠目したそうな。

プレゼントは値段ではなく、見るからに二束三文なれど素敵に包装したアクセサリーとか、画用紙に自分で描き段ボールで額装したサンタの絵とか、工夫がいろいろあったそうです。

「そう、お金の問題じゃないんだよ」
と、ムスメは5フラン札をつまみあげて口とがらすまいことか。

ムスメのシークレットサンタとなったポールくんは悩みに悩み、結局何にしたらいいかわからないから
「いっちょギャグでいこう」
と、こう思いついて当日の朝オカーサンに現金せびったらしいです。

わざと汚らしく包み、渡すときの自画自賛のクヒヒヒ笑いといったらなかったそうです。

このテをギャグと思い込んじゃう男子って、いるんだよナ・・
と、オカーサン(ワタシです)はアーアと思いましたね。

このあたり、男子(といいますかオバカ男子)と女子の間には、深くて暗い川が、ある。

うちにも12歳のオバカ男子が控えておりますから、同じことやりかねないと肝が冷えて仕方ないです。


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ムスメが大親友のために用意したプレゼント、運動靴を買った時にとっておいた箱の流用です。中身は手作りのアクセサリーなど、マ、大したものじゃないんですが。

前菜は、胡麻油と乾燥エシャロットをふったさいの目切りビーツ(赤かぶ)のサラダ
主菜は、牛挽き肉ステーキ、ねじりマカロニのペストソース和え、モロッコいんげん塩茹で


立ち呑み日記・駄セーター [追究]

ローソンのクリスマスキャンペーン景品があえてダサいデザインのセーターなり、という記事で、
駄セーター
なる言葉を知りました。

なかなか穿(うがった)ネーミングではありませんか。

駄セーターは、おもに英米(アングロ・サクソン)のクリスマスの風習(?)だそうです。

クリスマスのプレゼント交換に、親族のおばあちゃんや伯母さんあたりから手編みのセーター、それも胸の前面に大きなトナカイの首だの真っ赤なサンタさんだのが編みこまれたケバケバしいのが来ちゃう。

幼児向けならいいものの、大の成人男にこれです。

ひと目ひと目に真心こもっているところ、ジェントルマンたるもの(とほほ)と内心泣きながらも感謝の意を表し袖を通して見せないわけにいかない。

『ハリー・ポッター』にも、ハリーの親友で庶民的な大家族の六男・ロンに、お母さんお手製のクリスマスプレゼントとして胸に大きくイニシャルを折りこんだ野暮ったいことこの上ないセーターが送られて来るシーンがあります。

英米の男たちは、逃れられなかったダサい手編みセーターのトラウマを抱えて生きているらしいんですね。

そこで近頃ではこのトラウマを逆手にとり、あえてダサいセーター着てクリスマスパーティーにのぞむのが、ひとつの流行になっているもよう。

宴(うたげ)の終盤に、
一番ダサいで賞
が選出されより盛り上がる、という趣向です。

なんでも、この12月16日は「国際駄セーターデー」なんだそうな。フランスの新聞「ル・モンド」電子版までもがこの風潮を取り上げていたのでたまげました。

本年、なんでまた国をまたいでまでして駄セーターに注目が行ったのか。

フランスだって、おばあちゃんや親戚の伯母さんの手になる野暮ったい手編みセーターがノエルに贈られて来たはずですが、「駄(ugly)」の烙印が押されて来た気配はありませんでした。

アングロ・サクソンとラテン民族のこの見解の差はどこから来るのか。

万事アメリカ寄りの日本は、ローソンの景品をきっかけに駄セーターが発展していくんでしょうか。

ワタシが学生だった80年代前半は、クリスマスシーズンともなるとカレシへのプレゼント用に学食でせっせと編み針動かしてるコがあっちにもそっちにもいたもンですが。

あれから30余年、久々に編み棒引っ張りし出して息子、ないしはひょっとしてもう孫へ、あえて悪趣味セーター編んだりするのか。

「スネークマンショー」や「オレたちひょうきん族」などパロディになじんで来たわれわれ世代はおもしろがれそうな気もしますが。

こういう悪趣味セーター着てのパーティーは「ネクラ」でしょうか「ネアカ」でしょうか。

「駄セーターをあえてまとうことによって逆に本来の自分はこんなデザインなど手にしないという趣味の良さを体現するスノビズム」
というようなことが『ル・モンド』には書かれていましたが。

ローソンの景品のセーターは胸に大きく金のスパンコールのフライドチキンがあしらわれているそうです。

すっげぇダセぇ!
と、記事にはありましたが、渋谷の雑踏で見かけたら、ごくふつうにオシャレな感じがしないでもないです。


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パリ市役所前を通りがかりにパチリ。夕方のことでそんなに遅い時間ではないんですが。

前菜は、トマトとさいの目エマンタールチーズのサラダ、エリンギのオリーブ油ソテー
主菜は、七面鳥ささ身ムニエル、ねじりマカロニのペスト(バジリコソース)和え、しんげん塩茹で、マーシュサラダ


立ち呑み日記・小松菜 [主菜]

「コマツナ」
と、いつも行くマルシェに最近出店始めた農家直営屋台をのぞきこんだら葉モノを指さして言うので、ヘーエとなりました。

「小松菜?」
と、おうむ返しに、とはいえフランス語風に唇を大きく動かして一文字ずつハッキリ発音するのではない純然たる日本語の、わが生まれ育った東京近郊風アクセントで聞いてみれば、
「ウィ、コマツナ」

小松菜なんて久しぶり。だいいちパリの街角で出合うなど、四半世紀住んでますが初めてです。

小松菜、関東一円の方なら昔ッからおなじみですよネ。お正月のお雑煮にも必要不可欠です。東京江戸川区小松川で栽培が始まったところから、小松菜。

ただ、あまりに身近過ぎて、その存在やありがたみをつい軽んじちゃうキライがあるんですよねえ・・

「ほうれん草のおひたし」と「小松菜のおひたし」、
とこう並べるとわかりますが、ほうれん草のほうがより国民的存在感がある(ような気がする)。

クックパッドをひもとくと、ほうれん草のおひたしは2000レシピ、小松菜のほうはその半分の1000レシピ、やはり水をあけられています。

ほうれん草のほうが鉄分多いですしね。でもカルシウムは小松菜のほうが多いです。

「小松菜をせっせと食べましょう」
日本の妊娠出産本にも書かれてました。

(そういや小松菜食べたいナ)
と、ワタシも妊娠中、日本から取り寄せたところを読みながら、おひたしやお雑煮のおつゆにチラリと思いを馳せました。

「チラリと」というのがミソで、あまりにも昔からの馴染みなのでチト軽視し、強くは求めなかった。

食べると美味しいんですヨ。小松菜にはほうれん草の土っぽさとは違う、青っぽい風味があります。

何十年来パリに住んでいる知り合いの高齢日本婦人が開腹手術を東京で受けるため一時帰国して入院した折、病院食が万事和風だったのが
「めずらしかったワァ」
と、パリに戻ってからも興奮さめやらずだったことを思い出しました。

入院初日のすぐの食事におひたしが、それもパリの自宅で茹でるほうれん草と見た目は同じながら風味も食感も違い、でも明らかに遠い昔になじんだ記憶のある青菜というので、
「これ何かしら、おいしゅうございますわね」
と、隣りのベッドで身を起こしている、自分と同年輩のご婦人にウキウキ話しかけた。

「小松菜がそんなにおめずらしいんですの?」
と、お隣りからぎょっとした声が返って来たそうな。

かように、海外生活の中で小松菜は普段忘れ去られているんですね。

しかし今日は、小松菜がその存在を示威してきたんです。これはぜひとも手に入れなければ。

日本で見かけるのとやや異なり、葉が深緑色でぶ厚いのはイル・ド・フランスの土のせいなのか、はたまた小松菜をよく知らぬ農家の方の育て過ぎか。

「カラシナと混ぜます?」
と、聞かれたのにもびっくりしました。

日本でからし菜と小松菜の混合料理などそうないと思うんですが、パリではいずれ馴染み薄ということで抱き合わせで売ることにしたそうです。

デワデワ懐かしい小松菜。

ナムルにしましたらもう、もう、とおってもヨロシく、あっという間になくなりました。


P1000575.JPG
はっ。またしても写真とり忘れた。大急ぎで窓からパチリ。奥の光はノートルダム寺院です。

前菜は、アボカド・レモンで
主菜は、輪切りにんじんのたっぷり入った牛肉の赤ワイン煮、千切りじゃがいものお焼き、マーシュサラダ


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