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立ち呑み日記・二度つけ厳禁 [おでかけ]

学生時代からの仲間たちと一軒目の店を出て渋谷の道玄坂を
「どうしようか、もう一軒行っちゃおうか」
と、テレンコ歩いていたら、軒の提灯が揺れている店に吸い寄せられました。

抗(あらが)うことなく6名のれんをくぐります。するとこの店は、大阪名物串揚げで知られたところだったんですね。

「ソースの2度つけ厳禁」、ワタシももちろん聞いたことがありますが、ついに実際に体験することとなります。

「うち初めてスか?」
と、固い丸イスに腰を下ろして卓を囲むと、頭に手ぬぐい巻いた青年に聞かれました。

初めて。ご指南よろしくおねがいいたします・・

青年は、ソースの2度付けは厳禁であること、串揚げは一本から注文できること、ハイボールには「チンチロリンハイボール」というのがあってどんぶりにサイコロ転がす「チンチロリン」でいい目がでると特典があること等々、オジサンオバサン連に噛んで含むがごとく説明してくれました。

その口調の端々に、関西弁がにじんでいる。渋谷の真ん中で、食べ物のみならず雰囲気まで大阪をもたらすとはすごいことです。

一軒めでみんなお腹がドフドフになるほど生ビールをつぎ込んだので、冷酒なり、サワーなり、おのおの好みでたのみます。

ワタシは、「チンチロリンハイボール」にしてみました。

チンチロリ~ンとどんぶりにサイコロが転がる音も清々しく、ヨッパラったアタマには理由が何だったか定かではないながら、みごと半額とあいなりました。

さていよいよ串揚げの注文です。

「ししとう」「ハーイ」
「レンコン」「ハーイ」
「アスパラ一本揚げ」「ハーイ」
と、誰かが要望を述べると、同調するひとが手を挙げます。

一軒目でたくさん食べたから、というのもありますけど、われわれも寄る年波、野菜ばっかりに人気が集中。

出会ったころは、学食のたまり場でサービスランチの大盛りだの、スパゲティセットのおテンコ盛りだのを平然と平らげていたものでしたが。

あッつあつの串揚げが来る前に、キャベツの大盛りと、アルミのお弁当箱に入ったソースがやまずって来ます。これが名にしおう2度つけ厳禁のソースなり。

ソースはドロリンとしているのかと思いこんでいたら、意外にもさらっとしてます。

「へいお待ち」
と、串揚げが次々とやって来ました。

そのカリッと揚がっておいしいこと。ソースなしでも十分なくらいです。オレオの串揚げなんていうのもあり、クッキー生地に油が十二分にまわってとおってもヨロシかったです。

で、時にソースに浸し、時に何もつけないでハフハフかじりながら思ったんですが、ソースのお弁当箱にスプーン添えさえすれれば2度つけモンダイはカンタンに解消されるんじゃないでしょうか・・

・・そうするとでも、大阪庶民の味の「感じ」が半減しちゃう。

「人生って、学生時代に思ってたより短いね」
と、仲間の一人が、ウズラの卵を串からはずしながら実感こめて言い出しました。

ウン。一同異議なし。

「すみませーん、『チンチロリン』もうひとつ」
と、来し方行く末をしみじみ思う間もなく、仲間の一人が店員さんを呼びとめました。


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夏休みもおしまい。しばしサヨナラ日本、また次の機会に。

前菜は、トマトサラダ
主催は、フォーフィレ(牛肉)ステーキ、じゃがいもソテー、いんげん塩茹で、グリーンサラダ

立ち呑み日記・なつかしの味 [ランチ]

実家近くの中華料理店「S屋」に、念願かなってやっと行けました。

「S屋」といったら、子どもの頃のたまさかのお昼、
「とって食べましょう」
と、いうことになるともう天にも上るうれしさだったもンです。

当時、地元のワタシと同年代ならみんなそうだったと思います。

「S屋」といったら「S屋」のおじさんがオートバイの背後に岡持ちつけてやって来るもので、店に食べに行くなど考えもしませんでした。

ダンダンダンダン・・と、オートバイが近づいてくるのを玄関で耳をすませて今か今かと待つもどかしさ。玄関には早くも家で一番大きな四角いお盆が置いてあります。

「まだぁー、まだぁー」
と、さんざんッぱらやったころ、いよいよ、ピンポ~ン・・・

このときの興奮といったらなかったです。

「お盆に載せられないからちょっとどいて」
と、オカーサン(ワタシのオカーサンです)から叱られようと、顔をうんと近づけずにはいられません。

ラップでぴんと密閉された、ワタシの五目そば、オトウトのオムライス、同居の祖父のレバニラ炒めなどがいよいよ食卓にのります。

中学だか高校だかの学校帰り、「S屋」の冷やし中華が
「どうッしても食べたい、食べたいったら、食べたいッ」
と、茶の間で示威運動を繰り広げた結果、みごととってもらう幸甚を得たこともあります。

フチの赤いハム、キュウリ、玉子の細切りののったそれはオートバイに載って来たためやや伸び加減で、またそれが「とった食べ物」らしくて風情がありました。

その味をもう一度、というわけです。

「S屋」は、今は完全に絶滅した地元商店街から少し離れたところにポツンとあり、たまたま前を通りかかった時にいまだ健在と知りました。

ただし出前はもうやっていないもよう。

ここは駅から徒歩20分も離れた平々凡々たる住宅地だというのに店に人の出入りがなかなかせわしくあるようで、老母によるとタクシーの運転手さんにそれと知られているのだそうな。

人生お初、「S屋」のドアをガラガラ・・

「S屋」のおじさんの姿はもうなく、かわりに堂々たる雰囲気の女将が仕切っていて、傍らで若い女性が鍋をふっておられました。

女将は、おじさんのお嬢さんだそう。

「うちにもオジョーチャンみたいな娘がいるんだよ」
と、おじさん、岡持ちを片付けながらそういえば言ってたなあ・・

メニューを見れば、懐かしの五目そばもオムライスもレバニラ炒めもちゃんとあります。でもこの日はとても暑かったので、
「冷やし中華おねがいします」

おじさんのあの味かと思ったら、それよりもっとずうっと格段においしかったです。

高度成長期のあの当時とでは素材が違い、フチの赤いハムなどもはや存在せずもっと上等なハムが入っていて麺にコシがあり、盛り付けも目に鮮やか。

「S屋」のおじさんの心技を踏襲しながら、二代目の女将独自の手腕で店が繁盛しているのだとよくわかりました。

おいしくて、息もつかずにツルツル、あっという間につゆ残すのみとなったころドアが空き、
「ワンタンメン、固めで」
と、いかにも通らしいお客さんが入って来ました。

写真はしばしお待ちを。

前菜は、トマトサラダ、玉子豆腐
主菜は、鯵(あじ)の干物、いんげん塩茹で、ピザ

立ち呑み日記・神保町ランチ

神保町に、10歳のムスコの柔道の黄色帯を買いに行きました。神保町の一帯は古本街とスポーツ店街です。

駅の地図をニラみつつがなく用事をすませてみれば、時分どき。首から名札を提げた紳士や淑女がわらわら、わらわらと交差点を行き交っています。

このあたりは会社街ですから、ランチのおいしい店もさそかし多いんじゃないでしょうか・・

・・と思ったら、ワタシもぜひとも賞味してみたいとお腹がグーとなりました。が、目につく店は炎天下ながらどこも行列が出来ています。

釜揚げうどんの店など、行列のシッポが隣りの隣りのそのまた隣りのビルまでのびているほどでしたヨ。

空調のきいたガラス戸の内側の通りに面した一等席ではランチおデートなのか、はたまた単なる同僚や上司と部下か、白シャツの若き善男と善女が向かい合って大きなかき上げを横に太くてコシの強そうなところをするり、するりとやっています。

いいナ、食べてみたいナ。

そのためには隣りの隣りのそのまた隣りのビルの前まで行列のシツポをつかみに行かないとなりません。午後イチで職場に戻るわけでない身としてはなるたけ行列なしでいきたい所存であります。

それに、お腹がグーと鳴った瞬間、打てば響くようにラーメンと餃子のあで姿が脳裏に浮かびました。

会社街の中華そば屋といったら美味しい店がしのぎを削っているのではないでしょうか。じっさいラーメン屋は何軒も目につき、いずれも行列が外にはみ出しています。

小路に顔をつっこんでみれば、オオ、古びて小さくて、いかにも美味しそうな店・・

・・と、近寄っては見ましたけど、当然のごとく白シャツ紳士連が額の汗拭きつつ外で待機しています。部外者のオバサン(ワタシです)には近づきがたい雰囲気。

仕方ない、実家に戻って「サッポロ一番」茹でるしかないな、・・・と、あきらめかけた矢先のことでした。行列のまるでできてない中華屋さんが、ある。

こういう場合、幸と不幸のどっちなんでしょうネ、地元サラリーマンがどうしてだか見向きもしない店ながら、並ばずに席の空いて広々した店内でゆっくりお食事が出来る。

とはいえ、名札を提げた紳士もちらりほらりとお食事なさっておられましたヨ。

「なぜ、この店をお選びになったんですか?」
と、聞いてみたい心境になりました。

ややオドオド店内に入ってみれば、店員さんも厨房の料理人さんたちも全員中国人の、本格中華です。

炒めものもいろいろあるようでしたがここは初志貫徹、外のメニューでしかと確認した魚介醤油ラーメンというのと餃子を
「おねがいします」

待つことしばし、まず餃子登場。黄金色にパリッではなく、パリの中華屋さんで出て来るようなまだら焼けの餃子です。

ロゼワインに合いそうな美味しさ。

魚介醤油ラーメンは煮干しの風味がぷんとたち、これはこれでおいしかったです。店員さんの雰囲気といい味といい、全般的にパリの中華屋さんみたいでした。

夏の一時帰省もあと少しで終わりです。


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古本屋のワゴンでハードカバーの本も1冊200円ナリで買っちゃいました。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、チャプチェ、マカロニのミートソースグラタン、ブロッコリー塩茹で、きゅうりの糠漬け

立ち呑み日記・ディズニーC [おでかけ]

なまじのことでは太刀打ちできないのだなあ・・
と、一日を振り返り、しみじみしているところデス。

「ディズニー・シー」に、12歳のムスメの日本のおともだち母娘に、誘われたんです。

くっついて歩くので精一杯の一日でした。ワタシら家族は人生お初。日本の「ディズニー・シー」の名はもちろん幾度となく耳にしています。

東京ディズニーランドといったらワタシなど30年前の開園の年に大学の仲間たちと行ったっきり。

とはいえディズニーランはパリにもあり、こちらへは何度も足を運んでいるので雰囲気には慣れているつもりでした。

が、パリと同じ心づもりでいては右往左往するのみと思い知らされましたヨ。ムスメのおともだちのオカーサンからは事前に二点、注意事項がありました。

・ずっぽり濡れるので着替えを持参してください。
・走りやすい靴でお出かけください。

濡れるほうは、水かけパレードがあるんだナと楽しい想像がつきましたが、遊園地で走らねば乗り物に乗れないとなるとこれは大いにひるみます。

当日の朝は、ひるむなんてもンじゃなかったです。

朝8時開場のところ存分に余裕をもって7時半に着いてみればすでに群衆が取り巻いている。ただしこの群衆は無闇に押し寄せることなく、整然と列をなし、落ち着いて歩行します。

けっきょく、早歩きにはなりましたが、走ることなく目的地に着きました。

目的地とは「アリエルと海のなかまたち」というショー。今年の春にリニューアルされ、たいへんな人気なのだそうです。先見の明あり、すぐさま入場できました。

これを皮切りにアトラクションめぐりが始まったわけですが、ムスメのおともだちとそのオカーサンの「先見の明」といったらなかったです。

子どもらがショーにかぶりついている間にファストパスを取りに行き、結果を我が子の携帯にメールする。それを見てムスメのおともだちが時間配分し、30分ほどで乗れそうなアトラクションへ駆けつけ、ワーワーキャーキャー楽しむ。

「パレードの場所とれました」
と、ワタシにもメールが入って来ました。

立錐の余地なく日傘を広げ座りこむ善男善女をまたぐようにその場についてみれば、早くも荷物を大型透明ゴミ袋にすっぽり入れて準備万端の人がそこかしこにいます。

みなさん、慣れておられる。

先方のオカーサンとワタシは子どもらのみ残し、ショー見物の場を離れました。食べ物屋のテーブルの場所とりです。

ショーの間、冷たい飲み物でひと息ついていると、着の身着のまま海に飛び込んだかのような濡れねずみがやって来ました。

用意万端に着替えさせ、腹ごしらえし、アトラクションに乗る方(子ども)とファストパスを取りに出る方(保護者)へまたぞろ二手に分かれての出陣。

ディズニー・シーではこういうマネージメントに長けていないと180分待ちとて当たり前、アトラクションのアの字も楽しめないと痛いほど分かりました。

先方のオカーサンのお蔭で、半フランス人のワルガキ(うちの二匹です)はお目目キラキラで一日を過ごさせていただきました。

「次はディズニーAとBにぜひ行ってみたい」
と、帰り際、真顔でおねがいされました。

写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、トマトサラダ、明太子、たこ焼き
主菜は、焼き鳥、帆立貝のソテー、ブロッコリー塩茹で、じゃがいもソテー


立ち呑み日記・ジョイポリス [おでかけ]

日曜日にお台場にある「ジョイポリス」という室内型遊園地に行きました。

SEGAが運営している屋内遊園地で、SEGAを知らない子どもはいませんから、うちの半フランス勢(ワルガキ二匹です)もそりゃァもうリキが入ります。屋内施設なのに360度回転ジェットコースターがあることもHPでしらべてあります。

勇躍りんかい線にとび乗ったんですが、通勤電車並みの混雑で大いにひるみました。最寄り駅の東京テレポート駅がまたイモ洗い。

改札の前に、「ジョイポリス」の前売り券屋台が出ていたのですかさず近づきます。

乗り放題券(「小中高校用パスポート」)を購入すると、
「混みますからジェットコースターは午前中に乗っておいた方がいいッスすよ」

前日は100分待ちだったそうです。

陸橋を渡ってSEGAの字が見えてくると、興奮いやがおうでも高まりましたね。

「まずはジェットコースターですよッ」
と、オカーサン(ワタシです)。が、朝イチだしダイジョブと思ったのにすでに50分待ち。がんばりましょう。

このジェットコースターは360度回転して、途中でレーザー攻撃(?)して敵をたおすしくみのもよう(ワタシは乗りませんでした)。

待った甲斐あり、二匹はお目目キラキラでおりて来ました。さっさと次、いきましょう。

安全装備付きのスケートボード風に2人組で乗り、くるくる回転して点数を競うアトラクションが、75分待ち。

くるくる、くるくる、おもしろかったみたいですが、
「待つのに疲れたし目がまわった、もう帰りたい」

ちょっとォ、小中高校生用パスポートのモトをちゃんととってちょうだいッ、と、顔が曇りかけましたが、なにしろ常時耳をつんざく効果音とピカピカのフラッシュ照明にさらされての長時間待ちですから、実を言うとこちらもすでにかなり堪(こた)えているんです。

とりあえずひと休み。そのカフェテリアがまた行列。

全館埋め尽くしているのは中学生とおぼしき男女別のグループが圧倒的で、その中におデートカップルがちらほら混じっています。

外国人観光客もたくさん見かけました。

元気を取り戻し、パスポートのもとをとるべく10分待ちの札を見かけたので、オカーサンも券を買って入ることにします。

「占いの森」と、入ってから知りました。

「何を占いたいですか?」
と、機械の画面に聞かれ、日本語のおぼつかない二匹の世話焼きつつ、「愛情」を適当にポチリ。

こういう占い、おデートカップルにはこたえられないでしょうネ。

でも、日本人カップルのみならず世界各国の観光客もたくさん来るわけですから、中国語と英語はありましたけど他の言語もあるといいのにと思いました。

ワタシの「愛情」占いは、正確には「愛情とセックス」占いだと後に判明。ワタシは「正攻法を好むスタンダード派」だそう(うす暗いなか字が小さくて読むのにひと苦労)。

あらいやン、と、うら若きカップルなら頬赤らめ大いに盛り上がる案件でありましょう。

老眼のオバサン(ワタシです)は印字された紙をそそくさしまい、待ち時間の少ないアトラクションをさがして、光と効果音の中へまたぞろ飛び出しました。


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通りがかりにパチリ。

前菜は、トマトサラダ、ひと口餃子、肉入り月餅
主菜は、蒸しじゃがいもを添えたビーフシチュー、いんげん塩茹で


立ち呑み日記・猫カフェ [おでかけ]

猫カフェへ、12歳のムスメにせがまれて行きました。猫カフェ、みなさんご存知ですか? カフェの室内に猫が放し飼いになっていて、好きにさわっていい。

やはりフランス人と結婚して夏の一時帰国中の旧友が、
「ムスメにせがまれて行ってきた」
と、フェイスブックに写真を載せているのをうちのムスメに何気なく見せたら、
「わたしも! わたしも!」
と、なったわけです。

旧友によると渋谷のこの猫カフェは世界的に知られ、満席のお客の半分が外国人観光客だったそうな。

電話で問い合わせてみたところ、夏休みは子ども連れと外国人観光客で長々と行列が出来る場合もあるというので、大いに焦ります。

朝イチなら比較的空いているそうで、ギュウ詰めの通勤電車にもまれて行く覚悟です。猫をさわるだけというのに、大ごとになって来ました。

「でも早い時間のほうが猫も動いてくれるんじゃないかしら」
とは、先の旧友。

旧友母娘は午後になんとか入ることはできたものの、猫は夜行性なのでいずれみなヒルネの真っ最中で、期待していたような媚びや動きはそんなには見られなかったと言うんです。

(過度の期待は禁物)
と、こちらも肝に銘じます。

「カフェ」といっても靴を脱いでスリッパで入るフローリングの八畳間くらいのスペース。

先客は日本人母娘がひと組に英語圏の家族連れおよびフランス語圏の若いカップル、そこへ日仏混合母娘(ワタシとムスメです)が加わります。

猫は8匹ほど。アメリカンショートヘア、スコティッシュ、ロシアンブルーなどいずれも血筋晴れがましく、猫好きにはこたえられないだろうなあ・・と、思いましたヨ。

料金は30分500円に別途飲み物500円、飲み物には小さなクッキーとチョコレートがつきます。

オーダーももどかしく、ムスメはさっそくクッションに丸くなっている猫に手を伸ばしました。が、
「首輪がついている子は本日病気療養中ですので触らないでください」
とのことで、全部が全部にさわっていいものでもないようです。

猫たちは「接客業」と心得ているのか、みんなずいぶん大人しいなあと感心しちゃいました。ギャアギャアわめいたり、走り回ったり、どの猫もまるでしない。

ワルガキ出現以前、うちにもミツという雑種の黒猫がいたんですが、ミツは来客というと傍若無人にニオイをかぎまわり、時に切羽詰まったごとく家の中をぐるぐる走り回ったものですが、そういう落ち着きのない猫など一匹たりッとも、いません。

眠っているところをナデナデすると、ウンともスンとも言わずされるがまま丸くなっている。

小半時間ほど過ぎたところで、英語圏の家族連れとフランス語圏のカップルがたいそう満足した表情で帰って行きました。

それにしても、欧米で飼い猫などそうめずらしくないはずなんですが、「猫さわり放題のカフェ」というコンセプトだからこそこれだけ人気なのでしょうネ。

われわれも小一時間、ぬいぐるみのようにコトリともしないあの猫この猫をナデナデして退却とあいなったんですが、入れ違いに、太い二の腕のタトゥーも荒々しいロシア青年三人連れがちんまりとスリッパ履きになって入って来ました。


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見てるとこちらも眠くなってきました。

前菜は、トマトサラダ、シュウマイ
主菜は、ハンバーグステーキ、スパゲッティナポリタン、ブロッコリー塩茹で


立ち呑み日記・食べ盛り [ランチ]

猛暑だった日のお昼前(ここ数日ゆるみましたよネ)。

スーパーに買い物に行くと、部活の仲間らしき15~16歳の少年5~6人が手分けして買い出ししているのに出合いました(ただ今夏の一時帰省で日本におります)。

リュウとして逞(たくま)しいこと。「エグザイル」みたいです。漏れ聞こえてきた会話によると、近くの河原でバーベキュー大会とあいなるもよう。

この暑いのにまあ、と、聞くだにひるみますが、電車から見えるその河原には気温36度もなんのそのでずらりと並んだテントからケムが上がっていて、冷房のきいた車内で「エッ」と思わずのけぞっちゃったほどです。

この暑いのにまあ・・

「特上カルビは予算的に無理だよな」
「一人一枚あて食ったってしょうがないだろ」
と、少年たちはやりあっています。

カートをのぞき見れば、鶏肉のパックが棚から全部とりましたというほどに山盛り。隙間には焼肉のたれが何本もつっこまれています。その下のカゴにはウインナーがこれまた山盛り。

食べ盛りですもンね。焼きそばにするらしき蒸し麺もまた別のカートにどーっさり入ってました。

野菜がまるっきりないじゃないの・・・・と思う間もなく野菜のカートがやってきました。キャベツ半身が4ケ、ニンジン2パック、きゅうりも3パックあります。キャベツとニンジンは刻んで焼きそばに、キュウリは丸ごとかぶりつくんでしょうか。

それにしてもこれ全部でいくらになるんだか。2万円はゆうに超えそうです・・そうはじき出したら、少年らに代わって心配になって来ちゃいました。

これ全部平らげたところでお腹の足しにもならないんじゃないかしら。

バーベキューといったらみんなでワイワイ立ち働きながら食べるわけです。立ち働くとなればますますもってお腹がすく。

部活でただでさえお腹空かせたところ、炎天下でさらに立ち働くとなれば食べても食べてもお腹イッパイに届かないはず。

予算などいくらあっても底なしです。

知り合いに名門国立大学アメリカンフットボール部の主将をつとめたヤングエリートサラリーマンがいるんですが、彼が後輩にご馳走する際のノウハウをおしえてあげたくなりましたね。

「うまい寿司ご馳走するぜ」
と、後輩の現役生らを太っ腹に誘う。

じっさいちゃんと寿司屋のカウンターに座らせるわけですが、その前にまず「吉野家」ないしは「すき家」になだれこみ、大盛りをガツンと食べさせておく。

「エー」と不満の声が後輩から上がると、
「お前らをいきなりカウンターに座らせたら俺の財布が危ういよ」
と、ホンネを吐露。

ケチな先輩となるどころか逆に大いになごみ、ではいよいよカウンターにつくとまず、にぎりの並を強制的に一人前ずつ。しかるのちに大トロだのイクラだのお好みとなるそうで、彼も先輩のやり方を踏襲しているのだそうです。

部活少年たちもまた河原に行く前に「松屋」ないしは「なか卯」で大盛りをやっつけ、しかるのちにバーベキューにのぞんだら
(いいのにねえ・・)
と、おしえてあげたい気持ちで眺めていると、
「餅も焼こうぜ」
と、一行は売り場探してさっさと行ってしまいました。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、トマトサラダ
主菜は、牛肉、帆立貝、ウインナー、ピーマン、ニンジン等の「焼き肉」、焼きうどん


立ち呑み日記・チキンレース

「それ、チキンレース」
と、友人に言われ、ヘーエとなりました。

みなさんご存知ですか? チキンレース。チキンゲームともいうそうです。向かい合った車が衝突に向かって距離を縮め、恐怖から先にブレーキをかけたほうが負け。

先に車を止めるのはオバカに身を投じていることへ先に気づくということですからむしろ「勝ち」の気がするんですけど、チキン(臆病者)かどうかをためすゲームなのでこうなるのだそうな。

ウィキペディアによると、ジェームス・ディーンの「理由なき反抗」で、崖に向かって二台がフルスロットルで走り出し、先に運転席から飛び降りた方が「チキン」とされるシーンがあるそうです。

不滅の青春スター、ジェームス・ディーンのお墨付きとなれば「オバカ」と片付けるのははなはだ心苦しい。

尾崎豊もチキンレースに身を投じたことあったでしょうか。

横道にそれますけど、「チキンレース」と検索していたら、太宰治と尾崎豊と宮沢賢治を俎上にあげている2ちゃんねるに行きあたり、実にうがったコメントを見つけました。

「腕相撲だったら賢治、持久走なら尾崎、チキンレースなら太宰が勝ちそうな気がする」。

さて、友人がチキンレースと看破(かんぱ)した状況は、こうです。

ワタシはここ毎朝、サマースクールに通うワルガキをおくって行くんですが、その駅までの舗道でのことなんです。

通勤時間帯のことで、コンビニのビニール提げた開襟シャツの紳士連とせわしくすれちがいます。

そのなかで、ずんずん、ずんずん、という確固とした足取りで、眉間にシワよせた五十がらみの男性が正面から猛進して来ました。

お急ぎなのネ、と、あらかじめ右によけていると、間が悪くその方もワタシと同じ側におよけになる。左によければまたしてもワタシの正面から、ずんずん。しまいには握手できそうな距離までせばまったので、ワタシが身を横にずらして通っていただきました。

これが三日続けてあったんです。

三日目は横向いてワルガキとしゃべっていたところだったので、すんでのところで男性の胸元に口紅のキスマークつけるところでした。

(チッ)
と、ワタシがひらりと身をかわしたところでするどく舌打ちなさるその方。

ワタシのキスマークが実は欲しかったのかしらン。そうでなくとも偶然を装ってワタシとぶつかってみたかったのネ、だって舌打ちまでなさって・・

「ぐちぐちの能天気ここに極まれり」
と、友人に鼻先で嗤われましたね。「チキンゲームよ、これは」

友人いわく、こういう男性は日ごろ自分の意見をグッとのみこみ右にヘーコラ左にヘーコラやっているうっぷん晴らしに、女性など自分より力の弱そうな存在をターゲットに我を通し道を譲らせ悦に入っている・・

そう、かも、しれない。

真相が知りたかったので、次の日はもう張り切って心待ちに待ち構えましたが、その方はあれで満足なさったのか、コンビニのビニールぶら提げごく普通にすれ違って行かれました。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、焼き餃子、ダチョウ肉ソテーをのせたサラダ、皮蛋豆腐
主菜は、茄子と白身魚の炒めもの、肉入り焼きそば

立ち呑み日記・屋台でシメる

女子校時代(旧石器時代ほどの大昔)の友人に誘われて行った虎ノ門の居酒屋を出たら、目の前にラーメン屋の屋台が出ていました。

それがまあ趣たっぷり、昭和の香りぷんぷんたる屋台ラーメン屋さんです。屋台の背には赤い字で、「幸っちゃん」の屋号。脂の少ない東京ラーメン、だそうです。

「ここのラーメンはうまいですよ」
と、屋台を取り巻いていた白シャツの紳士たちに口々に言われました。紳士たちが虎の門界隈の名だたる官庁や企業のサラリーマンなのは火を見るより明らか。

「おねえさん、ぼくの分差し上げますよ」
と、おひとかたがきこしめした勢いで気前よくおっしゃってくださいました。

「おねえさん」だなんて、宵闇の暗がりでよく見えないからってあらマ、と、内心ホクホクしながら、オバハンと喝破(かっぱ)される前に謹んで辞退申し上げました。

このお方だって実のところ仲間うちに肩並べてズルズルやったほうが楽しいに決まってます。

「こんな素晴らしい屋台に出会っておきながらシメないとは愚挙ですッ」
と、友人は高らかに宣言。

しかしわれわれはたった今、「升本(ますもと)」という虎ノ門界隈を代表する名居酒屋で、谷中生姜からポテサラから穴子のフライから梅きゅうからハムカツから、厳格だった女子校時代の名残りで千切りキャベツひとすじたりッともお皿に残さず、何杯おかわりしたか不明の生ビールやらハイボールやらもたーっぷりつぎ込んでいるんです。

この上シメちゃっていいんだか・・と、頭をよぎる前に、
「ラーメンおねがいします」
と、元女子校生現オバサンの声がそろいました。

ラーメンのほかにもメンマラーメンなどメニューがいろいろあるようでした。

そうこうしているうちに白シャツ紳士軍団のラーメンが出来上がり、つやつやしたスープを揺らしてみなさん両手でお受け取りになります。

企業戦士たちは、食べやすいようにアスファルトの道端にペタンと体育座りになって箸を上げ下げし、ズルズルの大合奏。

なんだかほほえましくて、しばし眺め入っちゃいましたヨ。

「今日は暑かったねえ」
と、麺をゆがきながら、ご主人。

ご主人は御年74歳の大ベテランです(企業戦士のおひとかたが問わないうちから教えてくださいました)。

「はいおまちどうさん」
と、いよいよわれわれ二人の待望品が完成。

「屋台背後のスチロールの箱の上に置いて食べるといいよ」

目を回せば生魚などが入っていたらしき年季入りの発砲スチロールの箱が確かにあり、遠慮なく置かせていただきます。

でもやっぱりテーブルにはやや低く、時に持ち上げてはズルズル、重くて熱くて時に置いてはかがみ加減でズルズル。

スープはあっさりしょうゆ味、刻み葱がどーっさり浮いていて、歯にさくさく小気味いいです。コシの強い麺の歯にはじくこと。たちまちに全部さらってしまいました。

シメをやっちゃったときは必ず直後に深い後悔が襲いかかって来るものですが、旧友が横にいるとなるとたのもしく、(ダイジョブ)と何が大丈夫なんだかわかりませんけど勇気凛々で帰りの地下鉄駅へ向かいました。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、トマトとブロッコリーのサラダ、帆立貝のオリーブオイルとガーリック炒め
主菜は、すき焼き

立ち呑み日記・パラソル陣営 [おでかけ]

伊豆半島の海水浴場へ行きました。(夏の帰省で日本に戻ってまいりました)

時あたかも猛暑の盛り。

今年の夏はフランスも39度という日があり、しかも冷房は普及してませんからたいていの暑さには
「どこ吹く風」
までの心づもりになっています・・

・・・が、心づもりなど現実の前では何の役にも立たず。どこ吹く風どころか風のひと吹きもない炎天のそりゃあ暑いことといったら。

「ただ今気温36度、水温27度とたいへん高くなっております」
というアナウンスが、頭クラクラするような音量で浜辺に響き渡りました。

ボーッとしていては熱中症まっしぐらですから、天の恵みとばかり貸しパラソル屋さんへ砂に足をとられながら近づきます。

その砂の熱いこと。貸しパラソル屋さんは一段高い砂山のてっぺんにあり、上るのにえらく苦労しました。

テントには会計を守るまだら日焼けの若い男性が一名、そのそばに、アフリカ人もかくやと漆黒に日焼けしたパラソル設営係が一名。

まだら日焼けの方は、肌の色素の抜けたところが軽いやけどのごときです。炎天下のたいへんなお仕事なんですネ。

ワタシら家族は、お陰様でパラソルの下に日陰をいただき、暑いながらも人心地つけました。見回せば、波打ち際に近いところに行楽慣れした感じの日よけテントがずらり。

日本の海水浴場に来るのは何十年ぶりですが、考えてみればワタシらが子どものときってパラソルや日よけテントなどそうなかったと思いません?

ニュースや新聞でお決まりの
「甲羅干しするヤング」
というと、炎天の砂浜にタオル敷いて寝そべるのみ、だった気がします。

昭和40年代の『サザエさん』にもありました。

波平さんが晩酌しつつ夕刊を開き、砂浜をぎっしり埋め尽くす「甲羅干し」の写真に連想がはたらいて、
「オーイ、たたみいわし出してくれ!」

あの時代は砂浜の暑さをどうしのいでいたんだか。われわれ子どもは一も二もなく海に飛びこむばかりでしたが。

ワルガキ二匹とフランス人のオトーサン(ワタシのオツトです)もまた三も四もなくパラソルから水辺へ飛び出して行きます。

「きゃっほー」
という感じかと一瞬思いましたがさにあらず、足の裏がやけどしそうで一刻を急いだもよう。

どのパラソルからも、真剣勝負の走り込み、テナ感じにたーっといきます。パラソルのお隣りは六十がらみのご夫婦で、タイコ腹のご主人が、やはりたーっといきました。

オカーサン(ワタシです)は荷物番。他のパラソルにも、日陰に身を潜ませた体育座りのオカーサンがいるようでした。

中にはバッグを平然と置いたなりの無人のパラソルがあり、この暑いのにヒヤヒヤしちゃいます。

いかにも治安のいい日本らしい光景、とも言えますけど、でもやっぱり置き引きにあったらどうするんだか。

ワタシの背後では夫婦や恋人どうしとは一線ひいた感じの中年男性とサラサラロングヘアーの若いスレンダー美女が、ローソンの袋をどさっと置いてパラソルを広げました。

その袋から氷を取り出してビニール袋にざっとあけたのをワインクーラー代わりにシャンパンのボトルがざくっとささったのが、とおってもうらやましかったです。


写真はしばしお待ちくだされ。

前菜は、甘えびと烏賊のうるか和え、真鯛と帆立貝のおつくり、等
主菜は、金目鯛のクリームチーズ焼き、トマト鍋等(温泉宿のコース料理です)


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